学校検診で歯並びが指摘されたら

投稿日:2024年4月23日

カテゴリ:スタッフブログ

こんにちは。矯正担当の中西です。

新年度が始まってから数週間。子供達は進級や進学による新しい
環境に慣れようと、頑張っていることと思います。

身体測定や検診も受ける時期ですね。

歯科検診では虫歯や歯肉炎、お口の中の衛生状態や顎関節、歯並びに
ついて問題がないかチェックされます。

歯並びに関して指摘がある場合、顕著な歯の重なりや出っ歯、受け口等
といった症状はご本人・保護者の方も元々気にされていることが多いです。
しかし、なぜ歯並びにチェックが入ったのか一見分からない場合もあります。

虫歯で痛みがあるわけでもないし、歯科医院まで行く必要があるのかと
思われる保護者の方もいるかもしれません。

そのような場合に考えられる不正咬合として過蓋咬合があります。
これは上顎骨が下顎骨より大きく、かつ前歯のかみ合わせが深い
(上の前歯が、下の前歯を半分以上覆う)状態です。

上下それぞれの歯列にガタガタがなく、一見歯並びがきれいに見える
場合の過蓋咬合は、問題があると認識されづらい傾向にあります。

では、この過蓋咬合は小児期においてどのような不利益をもたらす
のでしょうか。
まず、過蓋咬合の原因として上顎が大きすぎる、または下顎が
小さすぎるという骨格的要因があります。

成長期において過蓋咬合の状態のままですと、下顎の成長が抑制
されてしまいます。その結果、上下の骨のサイズがアンバランスな
ままとなり、横顔のシルエットでは下顎が後退して見えます。

また下前歯が上前歯と噛みあわず、上顎の粘膜にくい込んでしまう。
奥歯がしっかり生えきれない。将来的に重度の歯周病になりやすい。
といった傾向があります。

小児矯正では、過蓋咬合を改善し下顎の正常な成長発育を促進して
顎骨のバランスを整えていきます。
過蓋咬合に限らず、こういった骨格へのアプラローチは成長期にしか
できない治療になります。

上顎、下顎は成長曲線が異なり、それぞれ治療開始の時期や装置の
種類が異なります。
見た目では問題が分からない場合でも、矯正治療の適応である可能性が
高い場合は検診で指摘されますので、歯科医院にご相談ください。

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