親知らずは抜いた方がいいのか?
投稿日:2019年10月30日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは歯科医師の須藤聖子です。
最近朝晩気温差が激しくなってきましたね。
今年はインフルエンザの流行も早まっているようですし、
体調をくずしやすい時期でもあるので皆様お気をつけください。
今回は抜歯は大変!と怖れられている親知らずのお話を
したいと思います。
親知らずは第3大臼歯のことをいい、子が親の手から離れた頃に
生えてくることから、その名前がついたとも言われて、他の歯が
生え揃った後に出でくるのが特徴です。
親知らずは真っ直ぐ生えて上下で噛めるのなら抜かなくても
良い場合もありますが、現代人の顎の骨は進化して小さくなっています。
歯の大きさは昔とあまり変わっていないので、一番最後に萌出してくる
親知らずは、生えてくるスペースが必然的に狭くなってしまいます。
すると正常に生えて来ないことが多くなり、歯の一部分のみ頭を
出しているだけであったり、斜めに傾いて出てきたり、顎骨の中に
水平になったままのこともあります。
このような状態の歯は、どんなに一生懸命磨いても歯ブラシが
届かないのです。歯の周りに汚れが溜まったままになり、細菌感染により
炎症を起こし智歯周囲炎を引き起こします。すると口が開かなくなったり、
熱が出たりズキズキ痛むようになります。
この状態は抗生物質で一旦は治っても、疲労がたまったり、風邪などで
抵抗力が落ちたりすると親知らずがある限り再発を繰り返してしまいます。
また磨けない事により、智歯周囲炎だけではなく、親知らずやその手前の
歯も虫歯になってしまったり、周りの骨を溶かす歯周病の原因になって
しまったりもします。
これらの理由から、歯科医師としては、本来歯はなるべく抜かず
残したいところなのですが、親知らずは残しておくと様々な悪い状態を
引き起こしてしまうため、症状がでる前に抜歯を勧めるのです。
ただしきちんと上下で噛め、しっかり磨けるようなら抜かなくて
良い場合や、抜くことで顎骨の中の神経を傷つけてしまう場合も
あるので、事前に正確な診断が必要となりますので気になることが
ありましたらお気軽にご相談ください。
戸田公園 予防歯科を中心に、審美、入れ歯、インプラントの先進医療まで
丁寧なカウンセリングを大切にする街の歯医者さん「須藤歯科医院」
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