それってホントに歯の痛み？

こんにちは。歯科医師の鈴木です。

花粉が多く飛び回る季節になりましたが、みなさまどう
お過ごしでしょうか？
先日ニュースで、花粉が原因の歯痛が増えているということが
言われていました。

一見関係がないようですがどういうことなのでしょうか。

頭蓋骨には副鼻腔と呼ばれる空洞が４つ存在します。頬骨の奥に
上顎洞、おでこの奥に前頭洞、目の奥・鼻の奥に篩骨洞・蝶形骨洞です。
これらに何らかの原因で炎症を起こすと痛みなどたくさんの症状が
おこるというわけです。

今回は歯痛に関係が深い上顎洞について書いていきます。
上顎洞は上奥歯の根の先端に非常に近くに位置するため、
花粉によって炎症が引き起こされると歯の神経を刺激し痛みを
起こすそうです。

なので、虫歯がないのに痛みますし、刺激された複数の歯が同時に
痛むこともあります。
噛んだり触れてもいないのに痛むこともありますし、頭の傾きを変えたとき
に痛むこともあります。

通常の診断用の小さなレントゲンでは発見されず、上顎洞まで撮影できる
大きなレントゲンやCTでやっと確認できます。

歯の痛みといえばまず虫歯を思い浮かべる方が多いと思いますが、
実際は上のような上顎洞炎から痛みがくる場合や日中のかみしめ
夜間の歯ぎしり、関連痛など様々なことが原因となることがあります。

痛みでお困りの方、これは違うかなということでも是非相談させてください。
意外なことが原因になっていることがあります。

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